【産業医監修】衛生委員会テーマの決め方とは?年間テーマ例を紹介
毎月開催が必要な衛生委員会ですが、「話し合うテーマが思いつかない」「いつも似たようなテーマでマンネリ化している」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、衛生委員会のテーマ選びに関する具体的な方法やコツ、年間を通じたテーマ例を紹介します。自社の課題に合ったテーマ選びにぜひお役立てください。
1.衛生委員会とは
衛生委員会は、職場における労働者の健康障害防止と健康の保持増進を目的とした社内機関です。労働安全衛生法に基づき、常時50人以上の労働者が働く事業場では設置が義務付けられており、事業者や産業医、衛生管理者などの知識経験を持つ従業員が参加し、月1回以上開催されます。
主に職場の衛生に関する事項について調査審議を行い、従業員の健康促進と快適な職場環境の実現を目指して対策を検討します。衛生委員会では、事業者と従業員が協力して職場の健康を守るための環境づくりに取り組むことが何より大切です。
衛生委員会の詳細については、こちらの記事もあわせてご参照ください。
関連記事:『【産業医監修】衛生委員会とは?設置基準やメンバーと役割・進め方を解説』
2.衛生委員会で調査審議すること
衛生委員会では、職場の衛生に関するさまざまな重要事項を調査審議します。具体的には、以下のような事項が対象です。
- 労働者の健康障害を防止するための基本対策
- 労働者の健康の保持増進を図るための基本対策
- 労働災害の原因および再発防止対策の中で衛生に関する事項
- 衛生に関する規程の作成
- 危険性や有害性等の調査・結果に基づく措置の中で衛生対策
- 衛生教育の実施計画の作成
- 定期健康診断等の結果に対する対策
- 長時間労働やメンタルヘルスの維持・向上に関する対策 など
このように、調査審議事項は多岐にわたります。各企業の状況に応じて、重点的に取り組むべき事項を選定し、議論を進めることが求められますが、これらの中から具体的なテーマをどのように決定すればよいのか、難しいと感じる方も多いでしょう。そこで次章では、実際の衛生委員会で取り上げられるテーマ例を紹介します。
3.衛生委員会のテーマ例【年間スケジュール】
ここでは、実際の衛生委員会で活用できるテーマ例を年間スケジュールに沿って紹介します。自社に適したテーマを見つける際の参考にしてください。
4月
4月は新年度のスタートであり、多くの企業が新入社員を迎える時期のため、新入社員のケアや職場環境の整備に関するテーマが多く取り上げられます。また、1年間の健康診断や安全衛生教育の計画も重要な話題です。
【4月の衛生委員会テーマ例】
- 新入社員向けメンタルヘルスケア対策の実施報告
- 職場の受入れ体制の整備と改善
- 雇入れ時健康診断の計画の立案
- 春の健康診断実施計画の策定
- 年間の安全衛生教育計画の立案
- 新年度の衛生管理目標の設定
5月
5月は新年度が本格的に動き出し、「五月病」が心配される時期です。メンタルヘルスや通勤時の安全に関するテーマが増えます。また、5月17日に世界高血圧デーがあるため、高血圧予防をテーマにするのも良いでしょう。
【5月の衛生委員会テーマ例】
- メンタルヘルス不調の早期発見と対応
- 通勤災害防止対策の検討
- ドライバーの安全運転教育
- 高血圧予防(世界高血圧デー)
- がん検診受診率向上の取り組み
- VDT作業による眼精疲労対策
6月
6月は世界禁煙デーがあり、喫煙対策がテーマになりやすい月です。また、夏本番を迎える前に熱中症予防対策について話し合い、職場で実施可能な対策について検討するのも良いでしょう。
【6月の衛生委員会テーマ例】
- 職場の禁煙・分煙対策の見直し
- 職場における熱中症予防対策
- 良質な睡眠の確保と生産性向上の取り組み
- 治療と仕事の両立支援制度の検討
- 企業のSDGs達成に向けた健康経営の推進
- オーラルケアと健康管理(歯と口の健康週間)
7月
7月は全国安全週間があり、労働災害を防止するための意識向上や活動の推進がテーマとなりやすいです。また、夏季に発生しやすい食中毒予防対策や夏バテ予防に関する議論もおすすめです。
【7月の衛生委員会テーマ例】
- 労働災害防止キャンペーン(全国安全週間)
- 夏季の食中毒予防対策の徹底
- ワーク・ライフ・バランス推進の取り組み
- からだと水の関係を考えよう
- 夏バテ予防と体力維持のための運動促進
8月
8月は夏季休暇シーズンであり、休養や生活習慣の見直しがテーマとして取り上げられやすいです。また、健康経営銘柄や健康経営優良法人の申請が始まるため、健康経営に関して議論するのも良いでしょう。
【8月の衛生委員会テーマ例】
- 健康経営銘柄や健康経営優良法人の申請
- 夏季休暇の健康的な過ごし方と心身のリフレッシュ
- 残暑期における熱中症対策の継続
- 生活習慣病予防のための食生活改善
- 長期休みの海外渡航時における注意事項
9月
9月は全国労働衛生週間の準備期間や防災の日があり、従業員の健康の確保・増進や快適な職場づくりへの取り組み、災害対策などがテーマになりやすいです。また、職場の健康診断強化月間もあり、定期健康診断の実施方法や健診後のフォローアップについて話し合うこともおすすめです。
【9月の衛生委員会テーマ例】
- 全国労働衛生週間(準備期間)
- 職場の健康診断強化月間
- 職場の防災対策と緊急時の対応計画
- 自殺予防に関する教育と意識向上
- 生活リズムの乱れ防止と質の高い睡眠の確保
10月
10月は世界メンタルヘルスデーがあり、メンタルヘルスに関する知識の普及がテーマになりやすいです。また、脳卒中月間や体育の日があり、健康増進や運動促進に関するテーマも多くなります。
【10月の衛生委員会テーマ例】
- メンタルヘルスの知識を深めよう(世界メンタルヘルスデー)
- ストレスチェック実施後の分析結果の共有
- 職場における運動習慣の促進策
- 脳卒中予防に向けた生活習慣改善
- 医薬品に関する正しい知識(薬と健康の週間)
- ダイバーシティ&インクルージョンの推進
- 職場環境改善のための5S活動
関連記事:
『メンタルヘルスとは?職場でできる支援方法や企業事例を紹介』
11月
11月は過労死等防止啓発月間であり、長時間労働対策が重要なテーマとなります。また、インフルエンザの流行シーズンに向けた感染予防対策もトピックとして欠かせません。
【11月の衛生委員会テーマ例】
- 長時間労働削減に向けた具体的な取り組み
- インフルエンザ予防対策と職場クラスター防止
- テレワーク時の労働衛生管理
- 全国糖尿病週間に合わせた健康教育
12月
12月は年末の繁忙期に入り、労働災害やストレス増加のリスクが高まります。そのため、労働災害予防やハラスメントなどに関するテーマを取り上げることが多いです。また、寒さ対策や年末年始の健康管理も重要なテーマとなります。
【12月の衛生委員会テーマ例】
- 年末の労働災害防止キャンペーン
- 職場のハラスメント撲滅月間
- ノロウイルス等の感染症対策
- ヒートショック対策と職場の温度管理
- 年末年始の生活習慣乱れ防止と健康維持
- アルコール関連問題と健康管理
1月
1月は新年を迎え、年始の生活リズムの調整や健康目標を議論する企業も多いです。また、冬本番を迎え、感染症対策や冬季特有の健康問題への対応が重要となります。
【1月の衛生委員会テーマ例】
- 年始における生活リズムの調整と健康管理
- 新年の健康目標を検討しよう
- 寒冷期における心筋梗塞・脳卒中予防
- 今から始める花粉症対策と職場環境の整備
- 冬季の運動不足解消と健康増進
- 作業環境測定の実施と改善策
2月
2月は寒さのピークの時期であり、寒冷対策や冬季うつ病対策が重要となります。また、アレルギー週間に合わせたテーマを取り上げることもあります。
【2月の衛生委員会テーマ例】
- 季節性うつ病対策と心の健康づくり
- 寒冷作業における労働衛生管理
- LGBTQ+に配慮した職場環境づくり
- VDT作業による頭痛・肩こり対策
- 食物アレルギーに対する理解と対応
- 労働災害事例の分析
3月
3月を年度末とする企業は多いため、一年間の取り組みの振り返りや、次年度の計画立案が主要なテーマとなります。また、春に向けての健康管理や新年度の準備も重要です。
【3月の衛生委員会テーマ例】
- 年間の安全衛生活動の評価と次年度計画
- BCP(事業継続計画)の見直しと改善
- 女性の健康週間に合わせた健康支援
- 自殺対策強化月間
- 春の健康診断に向けた準備と受診勧奨
- 新年度の職場環境改善計画の策定
- 「脈の日」や「心房細動週間」に合わせた取り組み
4.【カテゴリ別】衛生委員会の定番テーマ
季節にあわせたテーマを選ぶだけでなく、企業が抱える課題や目標をカテゴリ別に確認すると、よりテーマ選びがスムーズになるでしょう。ここでは、頻出のテーマを9つのカテゴリに分けて、テーマ例を紹介します。
4-1.健康診断
テーマ選びが分からない場合や、初めて衛生委員会を運営する場合は、健康診断の結果分析から始めるのがおすすめです。健康診断の結果に対するさまざまな分析や、異常が見つかった場合のフォローアップ、受診率向上のための対策などが主な議論に挙げられます。
【健康診断の衛生委員会テーマ例】
- 定期健康診断の受診率100%達成に向けた取り組み
- 健康診断結果に基づくハイリスク者への個別フォロー計画
- 健康診断結果の傾向分析と職場環境改善への活用
- 健康診断の検査項目の見直し
- 受診医療機関の見直しと受診者の利便性向上
関連記事:
『雇入れ時健康診断とは?受診時期や費用負担・実施の流れを解説』
4-2.ストレスチェック
健康診断にくわえて、ストレスチェックも毎年取り組むべき定番テーマです。メンタルヘルス対策の重要性が高まる中、従業員のこころの状態を把握し、必要な対策を講じることは欠かせません。ストレスチェックの結果を活用した職場環境の改善やフォローアップは、従業員の健康維持に重要です。
【ストレスチェックの衛生委員会テーマ例】
- ストレスチェック実施計画の策定と周知方法の検討
- ストレスチェック結果に基づく職場環境改善策の立案
- 高ストレス者への個別面談実施とフォローアップ体制の構築
- ストレスチェック結果の経年分析と効果測定
- メンタルヘルスケアプログラムの実施
- ラインケア・セルフケア教育の計画
関連記事:
『【産業医監修】ストレスチェックとは?目的や実施方法・注意点を解説』
4-3.過重労働(長時間労働など)
過重労働(※1)や長時間労働(※2)は、さまざまな健康障害のリスク要因です。長時間労働に関連する健康問題は、以下の4つの項目に分類でき、中でも、1) 脳・心臓疾患と 2) 精神障害・自殺は、深刻な社会問題となっています。
出典:『長時間労働者の健康ガイド(PDF)』独立行政法人労働安全衛生総合研究所 P.2
また、長時間労働は生活習慣の乱れや睡眠不足の原因ともなるため、これらを是正することは従業員の健康保護だけでなく、生産性向上や優秀な人材の確保・定着にもつながります。
※1:過重労働とは労働時間以外の要素も含めて心身の負荷がかかる労働を包括的に指すこと
※2:長時間労働とは労働時間に焦点を当てた考え方で時間外労働(残業時間)が長いこと
【過重労働の衛生委員会テーマ例】
- 長時間労働の実態調査
- 業務効率化による残業時間削減策の検討
- 長時間労働の要因分析と部署別対策の立案
- 管理職向け労働時間管理研修の実施
- 長時間労働者への医師面談実施と健康管理
- 過労防止のための啓発活動
関連記事:
『長時間労働とは?法律の基準・よくある原因と対策、企業事例を解説』
4-4.ハラスメント(パワハラ・マタハラなど)
ハラスメント対策は、近年の法改正を背景に重要性が高まっています。大企業は2020年6月から、中小企業は2022年4月からパワーハラスメント防止対策が義務化され、企業には具体的な取り組みが求められています。
ハラスメントは、働く人の能力発揮を妨げ、個人の尊厳や人格を傷つける許されない行為です。また、職場秩序の乱れや業務への支障、人材の損失、さらには企業の社会的評価にも悪影響を及ぼしかねません。職場のメンタルヘルス悪化防止や健全な職場環境づくりのため、ハラスメント対策を重要なテーマとして取り上げましょう。
【ハラスメントの衛生委員会テーマ例】
- ハラスメント防止方針の策定と周知
- ハラスメントの現状調査と結果分析
- 管理職向けハラスメント防止研修の実施計画
- ハラスメント相談窓口の設置と運用方法の検討
- マタニティハラスメント防止と妊娠中の従業員支援
- ハラスメント事案発生時の対応フローの整備
出典:『ハラスメント防止のために ~なぜハラスメント対策が重要なのか~(PDF)』厚生労働省
4-5.感染症(インフルエンザ予防・コロナ感染症など)
感染症対策は、従業員の健康を守るだけでなく、事業継続の観点からも大事なテーマです。とくに近年は新型コロナウイルス感染症の影響により、職場における感染症対策の重要性が再認識されています。
【感染症の衛生委員会テーマ例】
- 季節性インフルエンザ予防接種の奨励と補助
- 麻疹・風疹予防接種の重要性
- 職場における手洗い・消毒の徹底
- マスク着用ルールの策定と周知
- 換気設備の点検と改善
- 感染症発生時の対応マニュアルの整備
4-6.生活習慣
従業員の健康維持・増進には、日々の生活習慣の改善が欠かせません。睡眠や食事、運動などの基本的な生活習慣に加え、喫煙による健康リスク、デジタル化が進む現代特有の課題にも注目が集まっています。
【生活習慣の衛生委員会テーマ例】
- 質の高い睡眠のための環境整備と啓発活動
- バランスの取れた食生活の推奨
- 座りすぎ解消のための職場内運動促進策
- 禁煙支援プログラムの導入と実施
- テレワーク時の作業環境改善と健康管理
4-7.労働災害
労働災害の防止は、従業員の安全を守り、企業の生産性を維持するために極めて重要です。過去の労災事故の事例分析や予防策の検討を通じて、安全な職場環境づくりを進めることが求められます。労災防止策を継続的に見直し、従業員の安全を確保する取り組みを行いましょう。
【労働災害の衛生委員会テーマ例】
- 過去の労災事故の原因分析と再発防止策の検討
- 作業手順の見直しと安全マニュアルの更新
- 安全衛生教育の実施計画
- パトロールの実施と改善点の洗い出し
- 新規導入設備の安全性評価と使用ルールの策定
4-8.女性/高齢者/障害者/外国籍
多様な働き手が増える中、企業にはそれぞれの特性に合わせた衛生管理が求められています。女性特有の健康課題や妊産婦のケア、高齢者や障がい者への配慮、外国籍従業員への対応策など、各カテゴリに応じたテーマを取り上げることが重要です。各グループの特性やニーズに応じた対策を講じ、すべての従業員が健康で働きやすい環境を実現しましょう。
【女性/高齢者/障害者/外国籍の衛生委員会テーマ例】
- 女性の健康課題(月経困難症、乳がん・子宮がん検診など)への対応
- 妊産婦本人と妊産婦の部下を持つ管理職へのサポート、ガイドブック策定
- 高齢従業員の体力維持・健康増進プログラムの検討
- バリアフリー職場環境の整備と改善
- 外国籍従業員へのコミュニケーション支援
4-9.季節もの
季節に応じたテーマを取り上げることで、タイミングに合った対策を講じられます。春夏秋冬それぞれの季節特有の健康リスクや環境変化に注目し、適切な対策を検討しましょう。
【季節ものの衛生委員会テーマ例】
春: 新入社員のメンタルヘルスケア、五月病予防、健康診断実施計画、花粉症対策
夏: 熱中症予防対策の徹底、食中毒予防、冷房の適切な使用と温度管理、夏の睡眠改善
秋: 過労死等防止の啓発、季節性うつ病の予防と心の健康づくり、防災訓練の実施
冬: インフルエンザ等感染症対策、冬の突然死対策、寒冷環境下での作業安全対策
5.衛生委員会のテーマを決めるポイント
これまで紹介してきたように、衛生委員会のテーマは多岐にわたります。最後に、自社に適したテーマを決める際のポイントを解説します。
5-1.産業保健師・産業医の知識や立場を活用する
衛生委員会のテーマを決める際には、産業保健師・産業医の知識や経験を活用することが重要です。産業医は、医学的な専門知識を持ち、職場の健康管理に関する重要な助言を行う専門家です。産業保健師は、看護・公衆衛生・労働衛生の知識を併せ持つ専門家で、従業員個人だけではなく企業の課題解決も支援します。
専門家の視点を適切に取り入れることで、より実効性のあるテーマ設定が可能になるでしょう。
ただし、産業保健師や産業医にすべてを任せるのではなく人事担当者も協力して、企業の実情に合ったテーマを選ぶことが大切です。
関連記事:
『産業医は何をする人?人事担当なら知っておきたい産業医の基礎知識』
5-2.企業の方針や課題からテーマを決める
衛生委員会のテーマは、定番テーマや年間スケジュールから単にピックアップするだけでは不十分です。まずは自社の課題を洗い出し、その解決に向けたテーマを設定するようにしましょう。
例えば、長時間労働が課題であれば、要因分析と具体的な削減策を議論するテーマを選びます。また、企業の経営方針や中長期計画と連動したテーマ選定も効果的です。最も重要な課題については、年間を通じて毎月の定例テーマの1つとし、継続的な改善プロセスを実行することを推奨します。
5-3.現場の声を集める
現場の声を反映させたテーマ設定もおすすめです。衛生委員会の開催前に、各部署の従業員にヒアリングを行うことで、現場で直面している問題や従業員のニーズを把握しやすくなります。
ここで得た情報をもとにテーマを選定すると、より実効性の高い議論が可能になります。アンケート調査や意見箱の設置、定期的な職場巡視などを通じて、現場の声を収集する仕組みを整えましょう。
5-4.目標や期限が決めやすいテーマを選ぶ
抽象的なテーマでは、衛生委員会での議論がまとまりにくく、具体的な対策を立てるのが難しくなる可能性があります。テーマを選ぶ際には、公的なデータが十分にあるものや、数値目標を掲げやすいもの、明確な期限を設けられるものを選ぶと良いでしょう。
例えば、「健康診断受診率100%達成」や「残業時間前年比10%削減」など、具体的な目標を設定できるテーマを選ぶと、進捗管理が容易になり、成果の可視化も図れます。
6.自社に合ったテーマで、衛生委員会を活性化させましょう
衛生委員会のテーマ選びは、従業員の健康と安全を守り、職場環境を改善するための重要な取り組みです。この記事で紹介した年間スケジュールやカテゴリ別テーマ例、テーマ選びのポイントを参考に、自社の課題や方針に合ったテーマ選びを進めてください。
【この記事のまとめ】
・衛生委員会のテーマは各企業の課題やニーズに応じて設定する
・季節に合わせた年間テーマやカテゴリ別の定番テーマから検討すると選びやすい
・産業医など専門家の知識や視点を活用することが重要
株式会社oneself.では、保健師・産業医の専門チームが企業の健康管理を伴走支援する「THE OCCUPATIONAL HEALTH.」を提供しています。チャットでいつでも産業保健のプロに相談し放題。専門家の視点を活かし、企業にあった衛生委員会のテーマ選びもサポートします。ぜひご活用ください。
企画・編集:横内さつき
執筆:うちやま社会保険労務士事務所 代表 内山美央/oneself.産業保健師一同
監修小橋 正樹
株式会社oneself. 代表取締役|統括産業医
2010年、産業医科大学医学部を卒業。その後、3年間にわたる救急病院での診療経験を通じ、働く人の健康が大切だと改めて実感。2013年、産業医活動を開始。スタートアップ企業の体制づくりから外資グローバル企業の統括マネジメントまで、合計で30社を超える組織の健康管理に伴走。そのなかで、産業医有資格者数の中でも1%以下の保有率と言われる産業医の専門医・指導医資格などを取得。2019年、本質的な産業保健をより広めるためには企業社会への更なる理解が必須という想いで自ら経営者となることを決意し、株式会社oneself.を設立。2023年、誰もが確かな価値を実感できる産業保健サービスを社会へ届けるため「THE OCCUPATIONAL HEALTH.」を提供開始。